癌と余命を生きる 肝内胆管癌ステージⅣ

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生検と抗がん剤の選択

○肝臓生検を行って診断を確定

 6月24日(木)に検査入院し、翌25日に肝臓の生検を行った。胸の横から針を肝臓に刺して細胞を採取する検査だ。痛みはないが、針を入れるときの圧迫感がなんともいえない。

 S医師が見守り、若い医師が担当した。針を入れる直前に息を吸って止める。それを数回繰り返すが、若い医師の合図が少しせわしない。うまくタイミングがあわず、針を刺している途中で、息が苦しくなって少し動いてしまった。
 「動かないで」とS医師の強い言葉。針がズレていないことを祈ろう。息のタイミングが合わなかったら、少し待ってと声を出したほうがよかったようだ。

 生検は無事終わった。その日の夕方に少し脇腹が痛くて心配したが、翌日に退院となった。

○抗がん剤は3剤併用(GS+エスワン)を選択

 7月1日(木)はS医師の診断日。生検の結果は、肝内胆管の腺癌(胆管細胞癌)で確定した。それに合う抗がん剤として、3種類を示していただいた。

1.ゲムシュタピン+シスプラチン併用療法
2.ゲムシュタピン+エスワン併用療法
3.ゲムシュタピン+シスプラチン+エスワン併用療法(GS+エスワン)

 1は、ブログ等でよく見たもので、標準的なものらしい。S医師のお勧めは、最新の3剤併用だ。私は、3剤併用は副作用が強そうではと不安を口にしたが、副作用はそれほど変わらないという。

 3剤併用の良さは、点滴が2週間に1回で済むことだ。S医師の説明は丁寧で、患者の納得と承認を大切にされていることが伝わってきた。説明を伺って3剤併用を採用することに決まった。

 S医師「抗がん剤治療で完治は見込めません。延命に効果があるということですので、ご了承下さい」。
 私「はい。覚悟しています。副作用が少ないといいですね。」

 あわせて臨床研究への協力を依頼された。遺伝子異常や腸内細菌叢(そう)と癌の関係のようだが詳しくは分からない。私も大学人だ。研究には全面的に協力すると伝えた。

 こうして3剤併用による抗がん剤治療を始めることになった。帰宅後にネットで調べると、平均生存期間は3剤併用がもっとも長い。それでも1年数ケ月ほど。進行した肝内胆管癌の厳しい現実をかみしめた。


八ヶ岳(赤岳)に登る(2016.9.3)


八ヶ岳(赤岳)に登る(2016.9.3)