癌と余命を生きる 肝内胆管癌ステージⅣ

ブログ一覧

緩和ケアに移行後の検査結果は?

○最後の点滴から2ケ月後の検査結果

 6月15日(水)は、筑波メディカルセンターの緩和ケアの通院日。癌の進行状況をチェックする日だ。このところ癌の痛みが増しており、手術が癌の進行を促進していないことを祈りつつ血液検査の結果を待った。

 結果は、炎症を示すCRPが3.74に上がり(正常値0.14以下)、痛みが増したことを裏付けている。手術跡が時々痛み、それが癌の痛みと相互作用を起こしているのだろうか。幸い、ジクトルテープ2枚で痛みをしのげている。許容範囲だ。

○甲状腺の機能低下-薬はきちんと飲まなければ

 もうひとつ、この日の検査で大きく悪化した数値がある。甲状腺機能を表すTSHが16.2に上がった(正常値4.23以下)。このところ、体のだるさを感じることがあるが、この影響だろうか。

 実は、私の甲状腺は、免疫治療の副作用でダメージを受けた。ノーベル賞の本庶先生のオプチーボも同じく甲状腺への副作用が知られている。この薬は、癌細胞の免疫回避機構を解除する働きをもち、癌を免疫力で退治する効果が期待されている。しかし、甲状腺にも効いてしまい、私の免疫が、甲状腺を敵とみなして攻撃した結果だ。

 幸い、チラーヂンという甲状腺ホルモンを補う薬があり、それを1日1回飲むことで生活に支障はない。チラーヂンは1回2錠だが途中から2.5錠に増やすように指示された。0.5錠は別袋のため私がよく飲み忘れる。このため効果が不十分なようだ。今後は気をつけよう。

○肝臓・胆管の数値の変化をグラフにしてみた

 一方、この日の肝臓関係の数値に大きな変化はない。病院での治療が終了しても、ほぼ現状を維持していることに安心した。そこで、昨年7月の治療開始から現在までの腫瘍マーカーと肝機能の数値をグラフにしてみた(下図)。

 

○今年に入り数値が大きく悪化している

 全体的に、免疫治療を始めた今年に入り数値が大きく悪化している。さすがの私も、少し落ち込む結果だ。免疫治療は、あまり効果がなかったか、あるいは副作用があったようだ。

 そのような中で希望が二つある。一つは、胆管癌と膵臓癌によく反応する腫瘍マーカーCA19/9が、3月から下がり始めたことだ。これは、免疫治療の効果のようだ。もう一つの腫瘍マーカーCEAの悪化が続いているが、改善した数値だけをみて希望をもつのは病人の特権だ・・・信じる者は救われる、その6?

○4月末から始めた食事療法は効果がありそうだ

 そして、もう一つの希望は、4月18日からアルカリ性食品を重視する食事療法に本格的に取り組んだが、その効果が現れていることだ。

 最近は、尿phが6.7~7.2が多くなり、以前の5点台の酸性傾向とは変わった。4月18日に最後の免疫治療の点滴を行っており、その副作用が暫く続くはずだが、5月9日の数値は改善している。改善の原因は、食事療法しか心当たりがない。

 一方、鼠径ヘルニア手術の入院中は、麻酔による免疫低下、食事療法の中断等があった。その悪影響を心配したが、γGTPの悪化がみられるものの、この程度で済んだと前向きにとらえることにしよう。

 この結果に力を得て、今後も食事療法は続けようと思う。



立山の稜線を歩く(2018.10)

雲海に沈む夕日(剣御前から・2018.10)

コロナで延期後に癌で断念した剱岳を背景に

砂漠のような立山の稜線を歩く

立山の稜線を見上げる(黒部平より)