癌と余命を生きる 肝内胆管癌ステージⅣ
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○胃カメラ検査の結果は異常なし
胃カメラ検査までの1ケ月は長かった。みぞおち以外は健康で、趣味の山登りに夫婦で出かけた。しかし、外食したときに、これまで経験したことがない膨満感を感じた。やはり何かおかしい。
そして、5月11日(火)を迎えた。胃カメラでは緊急性はなさそうとのことで、翌週5月19日(水)に診断結果を伺うことになった。結果は、胃に異常はなし。機能性ディスペプシアとの診断であった。その時、これまで経験したことがない症状で何かおかしいと医師に訴えたが、薬を処方するので様子をみてください、と言われて終わった。
ところが、薬を飲んでも、みぞおちの重さと膨満感は軽くならない。誤診ではとの思いがつのり、再度予約を入れて5月31日(月)に訪問した。そのときは、私から「私の友人が膵臓癌で亡くなっているので、検査をお願いできますか」とはっきり伝えた。
ようやく血液検査とエコー検査を行うことになった。この日に採血して、6月4日(金)にエコー検査技師がくる。そこで血液検査の結果とあわせて診断することになった。
○運命の6月4日-肝内胆管癌の診断
血液検査の結果は、CA19-9が、なんと5万に達していた(正常値37以下)。エコーでは肝臓に明確な影があり、肝内胆管癌との診断であった。しかも肝臓に転移している。まったく予期しない結果であった。
医師から、どの病院に紹介状を書きますかと聞かれた。前立腺癌の手術を行った大学病院を口にしたが、医師は、国立がん研究センターを勧めた。「肝内胆管癌は症例が少ない。がん研究センターであれば経験が豊富で治療方法があるでしょう」。
紹介状は、夕方以降に取りに来て下さいとのことで、一旦自宅に戻った。しかし、がんセンターに電話すると、紹介状を手元において予約してくださいとのこと。その日は金曜日。夕方以降では予約が月曜日になる。そこで、医院に電話して、何とか早めに紹介状をもらえないかと頼んだ。
ありがたいことに、昼休みに作成していただき、午後には紹介状を手にすることができた。がんセンターに電話して、月曜日の13時に予約がとれた。
○地元医院の診断を通して学んだこと
最初の誤診で地元医院に不信感をもったが、振り返ってみると、国立がん研究センターの選択と迅速な紹介状の作成、そして肝内胆管癌の正確な診断を通して、その不信感は払拭された。肝内胆管癌は数少ない病気であり、地元医院では経験に限界があったのだと思う。
このような経過を通して学んだことがある。それは、医師には得意分野があるということだ。地元医師は胃腸内科を得意として内科全般をみていた。とくに胃カメラ診断では市内有数との評判であった。しかし、肝胆膵を疑って血液検査とエコー検査が行われたのは、私からお願いしてからであった。
それまで、私から検査をお願いしたことはなかった。しかし、医師にも当たり前だが間違いはある。疑問を感じたら、遠慮せずに検査をお願いすることで正確な診断につながることを学んだ。