癌と余命を生きる 肝内胆管癌ステージⅣ
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○前兆:2年前の人間ドッグ
最初の異変は、2019年5月の人間ドッグ、エコー検査で肝臓に少し影があると言われた。腫瘍マーカーは正常値のため、医師は首をかしげながら、私が酒飲みであることから脂肪肝と診断した。「お酒を飲みすぎないように」。
それから、お酒を控えるようになったかといえば、気持ちばかり。「酒を飲めなくなったら死んだ方がましだ」と軽口をたたいて、気楽なものであった。
その2年後に肝内胆管癌がみつかったとき、腫瘍の大きさは直径10cmに達していた。専門医の話では、「ここまで大きくなるには年単位の時間がかかる。2年前であれば芽があったでしょう」。しかし、胆管癌の早期診断はベテランでも難しいそうだ。この時に発見できなかったのはやむを得ない。むしろ、翌年の人間ドックの見送りが致命的であった。
○油断-コロナで人間ドッグを見送り
翌2020年は、コロナ感染症が大流行した。この年の人間ドッグは見合わせ、特定健康診断で済ませることにした。結果は異常なし、健康そのものであった。
このとき、健康診断のオプションに腫瘍マーカーがあった。偽陰性も多いらしいと軽視していたが、それを実施していれば、手術可能な段階で発見できたかもしれない。
たぶん油断があったと思う。実は、5年前に前立腺癌ステージⅢの手術を行っており、この年の5月の検査で再発なしで無罪放免となった。癌から解放された喜びで、つい油断した。
本来は、癌にかかりやすい体質だと自覚して、定期的に腫瘍マーカー検査を行うべきであったかもしれない・・・後の祭りだが。
○みぞおちの不調で地元医院にかかる
体の異変を感じたのは、2020年の秋頃から。みぞおち付近が重く、時々軽い痛みを感じた。このときは、食事をすると痛みはなくなったため、数年前に軽い食道炎にかかったときと同じ症状だと早合点した。仕事が忙しく、しばらく放置した。
そして、明らかな異変が生じたのは、2021年2月末のこと。中華料理屋で脂っこい食事をした後で、みぞおちの痛みが持続したのだ。それまでは食事で痛みが和らいでいたが、今後は逆だ。明らかにおかしい。病院にいかなければと思ったが年度末で超忙しい。地元医院を予約したのが3月末、診察は4月9日(金)であった。前に胃カメラの検査をしていただいた地元医院であった。
医師に症状を話したところ、胃カメラを予約することになった。胃癌を疑ったのだと思う。私の父も胃癌で手術しており、その前兆が「脂っこいものが食べられなくなった」であった。
しかし胃カメラは混雑している。予約がとれたのが、なんと1ケ月後の5月11日(火)。この間に、胃以外の疾病の可能性をつぶすために血液検査をしていれば、2ケ月早く胆管癌がみつかったかもしれない。もっとも、2ケ月早くても癌ステージⅣは変わらなかったようだ。
つくばの雪景色