参加型コミュニティ施設計画 Community center planning with participation
1.研究の背景

 物的成長段階が終焉を迎えた現代社会において、物的な豊かさは飽和状態であり、研究対象である公共 施設においても目的的利用を行う空間は十分存在するということが言えます。しかし、余暇時間の増大・ 情報化の進展に伴い人々の価値観は多様化し、そのため公共施設においても多様なニーズに対応した施 設が求められているといえます。このように施設の利用と空間を相対的に捉えることが困難になった現 在において、ユーザーとの応対から空間・利用の関係性を見いだし、新しい施設像を創造していくこと、 即ち、参加型計画が求められているといえるでしょう。しかし、市民参加型で行う公共施設計画はいま だ手探りの状況であり、体系的な計画手法が求められています。

2.研究の目的
 目的として、第1にワークショップを通じて参加者からイメージを喚起しつつ、それらを顕在化させ、 参加者に意識の共有を促す方法を明らかにすること、第2に利用者のイメージを空間化する方法を見つ けだすこと、第3に持続的施設利用を促す施設運営手法を導き出すことなどが挙げられます。

3.研究の方法
 私たち研究室(旧延藤研)では公共施設計画WSに参加し、ユーザーとの対話の中から参加型公共施設 計画の有効性を見いだそうと試みています。また、参加型公共施設計画を体系的に捉えるため、公共施 設の事業後評価を行いました。

4.研究の対象
 「千葉県四街道市・南部福祉施設等複合公共施設計画」
 「千葉県四街道市・都市核北地区公共施設整備構想調査」
 「熊本県水俣市袋もやい直しセンター」

5.研究の成果

 「高野洋平:参加型公共施設計画における創発的方法に関する研究 四街道市における複合公共施設計  画を事例として,千葉大学修士論文,2002」
 「森川祐介:地域住民の意識から見る参加型公共施設計画の事後評価に関する研究 熊本県水俣市おれ  んじ館を事例として,千葉大学卒業論文,2002」
 「遠藤裕子:構想段階からの市民参画ワークショップの企画・プログラム 千葉県四街道市・公共施設  構想におけるケーススタディー(1),学会梗概,2003」
 「横山朋紀:構想段階から行う市民参画の有効性 千葉県四街道市・公共施設構想におけるケーススタ  ディー(2),学会梗概,2003」
 「森川祐介:地域住民の意識から見る参加型公共施設計画の事後評価に関する研究 熊本県水俣市おれ  んじ館を事例として,学会梗概,2003」

6.研究の近況
 現在研究は滞っています。
 なんとかしなければ…。
PROJECT